脱プラスチック時代にアメニティができること。 (プラスチックの歴史、最新動向のまとめ)
脱プラスチック、海洋プラスチックなど 今まで当たり前だったプラスチックは環境問題の観点から色々注目を集めています。 今回は、プラスチックの基礎知識、最新研究、私ができることについてまとめました。
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プラスチックとは
そもそもプラスチックとは
プラスチックの別名は「合成樹脂」です。人工的に「合成された樹脂」です。
樹脂とは 樹木から分泌される樹液が固まった物質。
自然にあるものとして、松脂、柿渋、漆などがその代表格です。
これらの樹脂は水に溶けにくく、固まった後には形を保持する性質があります。
古くから塗料や接着剤、充填材などとして使われていました。
この樹脂の性質を持ち、 石油などの原料を化学的に合成してたものをプラスチックといいます。
そもそもプラスチックの始まりは、1856年にイギリス人のアレキサンダー・パークスがビリヤードボール用の象牙の代用品として発明したセルロイドが始まりです。
セルロイド自体は燃えやすいデメリットがあり衰退しましたが、改良が続けれられ 車の部品、ストッキング,ペットボトル,ビニール袋,収納ボックス,パソコンのキーボードなど幅広い商品にプラスチックが使われるようになっています。
開発された当初は、象牙の代用がスタートとは意外ですね。
日常生活に欠かせないものとなったプラスチックですが
今よく聞かれるようになっているのが海洋プラスチック問題です。
海にあふれるプラスチックについて(マイクロプラスチック)
日本財団※1のインスタグラムで、わかりやすく説明がありました。
- 年間800万トンのプラスチックの海に流出
- ペットボトルは自然に分解するのに450年かかる。
(今から450年前は、織田信長の時代です)- 2050年には海のプラスチックが魚の量を超える予測。
ということがわかります。
海の中でこれ以上細かくできないサイズのプラスチック(マイクロプラスチック)が
問題とされています。
さきほど同様に日本財団さんから引用すると
マイクロプラスチックは、5mm以下のプラスチックのことです。
発生源は大きく2つ。
●最初から小さいプラスチックで捨てられる物
→マイクロビーズ入りの洗面、化粧品の利用や合成繊維の洗濯の排水から
●海で小さくなったプラスチック
→ビニール袋やペットボトル、漁具などが海でボロボロになったもの。
があります。
洗面、化粧品にマイクロプラスチックが含まれているのは初めて知りました。
具体的にどのような商品があるかを調べると
昔の洗浄力の強めたスクラブ歯磨き粉や洗顔料にあったそうです。
私も昔使ったことがあります。あれが海を汚すと知って驚きでした。
外国は法律で使用禁止されるなか、日本はまだ法律が整備されていません。
現在では日本メーカーの主要な所では使われていません。
花王さん
マンダムさん
資生堂さん
※当社のアメニティの歯磨き粉には、スクラブは入っておりません。
またマッサージソルトは塩のつぶつぶですのでご安心ください。
そもそもマイクロビースを使うと何が良いのでしょうか?
まとめると
- 洗浄力UP
- 滑り効果:伸びを良くする
- 光拡散効果:ブライトニングや紫外線撹乱目的
これらが配合されていないと、つけた際にムラやダマになったり、テクスチャーがゴワゴワしたり、上手く紫外線をブロックしない部分ができます。化粧品の機能性がかなり落ちてしまいます。
これは私の想像ですが
ピラミッドを作る際に、丸太を転がして石を運ぶように、マイクロビーズが丸太の役割でクリームが伸ばしているのかな? とイメージします。
海で分解するプラスチックの研究について
海で分解するプラスチックについては現在、東京大学で研究中です。
プラスチックの中に分解酵素を入れて、プラスチックが自然の過程で砕けると分解酵素が働く仕組みです。細かくすればするほど分解のスピードが速くなる事が確認されており、マイクロプラスチックの問題も解決するかも!? と期待がされている研究です。
また分解するプラスチックとして「生分解プラスチック」というものがあります。
生分解プラスチックとは、
自然の微生物の働きによってバラバラになり、
最終的には二酸化炭素、水になって自然に戻るプラスチックのことです。
生分解プラスチックの分解される条件
NHKのサイトでは、分解されていく動画がありました。
こちらは堆肥(コンポスト)の中に埋めた場合です。堆肥の中は温度が60℃あり微生物が活発に活動しています。
このように堆肥で温度60℃という特殊な条件下だったら分解はされますが
「生分解プラスチック」の言葉から、私が連想していた「とりあえず自動的に分解する」とは
かけ離れていました。
市場にある生分解プラスチックの多くは、ポリ乳酸(PLA)です。
こちらでも堆肥の中で58±2℃の環境下の条件下で分解されるとのことでした。
現時点で海や土で分解させるプラスチックは開発が進められています。
ただ現実的に普及するまで待つだけでなく、今の時点で、私たちにできることは何があるのでしょうか。
私達ができること(まずは包材と減プラ)
日本財団さんのインスタでこのようにまとめてあります。
- プラスチック生産量で一番多い割合を占めるのがパッケージ類。
(世界全体36%に該当)- 日本は1人当たりのパッケージ廃棄量が多い。年間32kg
- リサイクル率が85%と多いが、再利用の割合は少ない。
- 容器や包装で使い捨てにされるものをシングルユース・プラスチックと言う。
- まずは必要なことは3R※
※
3Rとは- Reduce 減らす レジ袋、容器、カトラリーの使う量を減らす
- Reuse シャンプー、洗剤の詰替を再利用する
- Recycle ごみを分別し、原料を再利用する。
いきなりゼロにすることは厳しいです。
まず、すぐ捨てられるパッケージのプラスチックを減らす事が、母数が多く、行うインパクトが大きいです。
実際に容器からプラスチックを減らす事から取り組みを増えてきています。
当社でもこれらを踏まえて
植物由来の素材を使った包材や詰替えボトル、詰替商品などを取り揃えています。
当社がアメニティを作って売る一次的な所を担っているから、当社からやる意味があります。
製造した後、私たちが知らないところで 環境に負荷をかけている可能性があることを想像すると 少しでも環境に負担が少ない形で出せれば、気持ちがスッキリします。
また竹粉を35%配合した、減プラスチックをしたアメニティを開発しました。詳しくはこちら。
上記のマイン通販サイトでも販売しています。
最終的にはリサイクル回収まで行う気持ちもあり、
実際に機械や回収方法を検討をしています。 それが形として出せるまで今しばらくお待ち下さい。
最後に私個人、この記事をまとめてから
ペットボトルの蓋とラベルを外して捨てるようにしています。
ペットボトルを捨てた後で、 液体が残った物、ペットボトルにゴミが入ってるものを手作業で仕分けしている人が いる事を思うと少しでも迷惑じゃない捨て方をしたいと思います。
※日本財団さんはボードレースの売上の一部で運営される社団法人です。海にゆかりがあります。